公務員試験の面接では、職歴がある方は退職理由を絶対聞かれます。
そのため、
「退職理由について面接で聞かれたらなんて答えよう」
「退職理由について上手く伝える自信がない」
とお悩みの方が多くいらっしゃるかと思います。
今回は、社会人から国家公務員に転職経験のある筆者が、退職理由の書き方や伝え方を具体的に解説していきます。今回は具体例として、新卒後A社に就職、その後B社に転職し、B社で勤務しながら公務員試験を受けている方の答え方を紹介します。
これさえ押さえれば、面接で自信をもって回答することができますし、面接官へ好印象を与えることができるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。

①前の会社の悪口は言わない
前の会社の悪口を言うと、面接官に「志望動機などが書いてあるが結局は転職したいだけで、転職できるならどこでも良いのではないか。」と思われてしまい、せっかく良い志望動機を書いていても、ちゃんと見てくれない可能性があります。
また、面接で意地悪な質問をされる恐れもあります。
NG例
株式会社Aから株式会社Bの転職理由を教えてください。
→勤務していた○○の代理店というのが、既存の方の変更より、新規契約数の数字を見られます。月の販売数で全国1位の店舗を目指しており、月末最終日時点でも1位は間違いない販売数まで来ておりました。上層部から店舗スタッフ全員に新規の○○を契約するように指示があったり、お客様のことより数字を優先した営業スタイルであったため、会社に対しての不安が募ったというのがきっかけとなり、退職を決断いたしました。
代理店で大変な思いをされたことは良くわかるのですが、「会社に対しての不安が募った」と言ってしまうと、面接官に対してマイナスイメージを与えてしまいます。
このような場合は「株式会社Aよりも株式会社Bの方針に魅力を感じた」という方向性だと、ご自身にとっても話しやすく、面接官を納得させやすい傾向にあります。
その方向性で書いたのか下記のOK例をご紹介します。
OK例
株式会社Aで勤務していた、○○の代理店での接客業務に関して非常にやりがいを感じておりましたが、よりお客様のためになる営業スタイルができないかと考えるようになりました。株式会社Bの考えである、値引きをせず、誰に対しても誠実な価格という営業の仕方や、○○づくりで幸せな家庭を世の中に増やすという会社の考え に共感し転職しました。
※経営不振による解雇など、ご自身の非が全くないケースについてはそのまま書いてもOKです。

②給与面や処遇面での理由はNG。
NG例
公務員であれば給与や雇用が安定しているため、転職を考えました。
NG例
現在努めている会社は、家から遠く、出張が多く、家族との時間が取れていないです。○○市役所であれば、家から通いやすいため、転職を考えました。
給与面や処遇面での理由は伏せましょう。
採用する側もやる気や能力のある人が欲しいので、いくら公務員といえども給与面や待遇を気にする人は避けられる傾向にあるからです。

③ポジティブな方向性で書く
①のOK例のように「お客様のことを考えたときに」という言い方はおススメです。
全体的な方向性として、「A社のやり方が合自分にはあわず、B社の営業の仕方に共感したため転職した」という方向性だと言いやすく、面接官から厳しい突っ込みを受ける可能性が低くなります。

④一度に答えていいのは最大1分まで。
面接官から質問されたときに、1分以上話し続けていると、聞いている側の面接官から「話が長い」と思われて、低評価を付けられる可能性が高くなります。面接官が耐えられるのが最大1分で、45秒以下が適量の目安です。
面接官が持っている採点シートに記載されている採点項目の中には「聞かれたことに簡潔に答えられているかどうか」という項目があることが多いです。
1分間で話すことができる文字数は大体300文字と言われているため、面接用の原稿も300文字以下で作成すると良いでしょう。

⑤転職を考えた理由具体例(現職の会社に勤めたまま、公務員試験を受けている場合)
現在の仕事での課題点と志望動機を絡めて話すと、説得力が増すのでお勧めです。
OK例
B社において、私の成績は支店内トップではあるものの、○○の売買にとどまらず、未利用の○○をより良い形で活用できないかと考えておりました。現職では○○の活用に関しては限度があると感じています。御局であれば局自体の規模が大きい点と、お手伝いができる事業や会社の種類に囚われることなく、自身の経験を活かして、数多くの会社の手伝いができる点に魅力を感じ転職を決意しました。
退職を考えるきっかけも、転職先候補である受験先であれば自身のやりたいことと能力が活かせると考えたため、という方向性だと言いやすいと思います。志望動機と内容を被らせるイメージで話すと、志望動機との一貫性が出て、面接官を納得させることができます。

⑥作った退職理由は他人に見てもらおう
自分で作っただけだと、どうしても独りよがり的な理論になってしまったり、意味が伝わらない文章になるケースが多いです。合格可能性を上げるためにも、家族や、第三者に見てもらうことをおススメします。
下記プロフィール欄のURL先の添削サービスでは、プロによる添削だけでなく、その方に合った合格可能性アップのコツもお伝えしていますので是非ご検討ください。

著者 元国家公務員mihir0
【経歴】
某旧帝大教育学部卒業後、地方公務員として市役所にて福祉関係の部署で勤務。その後国家公務員試験に合格し、総務課(局長の秘書業務)、人事担当の部署での勤務経験があります。地方・国家合わせて公務員歴は約10年。
現在は退職し、法律関係の仕事をしながら公務員試験プロ講師として稼働中。
公務員試験小論文・ES等の添削歴は5年以上、累計700件以上の販売実績があり、サービス利用者の方から、毎年多数の合格報告をいただいています。
[プロフィール詳細・顧客評価等はこちら↓]
https://coconala.com/users/653098
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