公務員試験では、ESや履歴書とは別で、面接試験前に提出しないといけない「面接カード」があります。
「面接カードって何をどのくらい書けばいいのかわからない」
「項目が多くて大変」
と悩む方のために、面接カードの項目別に書き方のコツをお伝えしていきます!

【面接カードの出来≒面接の出来】
国家公務員試験の官庁訪問や、市役所・県庁の面接試験前に提出する、面接カード。
その名の通り、面接のために使うものですが、エントリーシートや履歴書よりも、面接カードをメインにして面接が進むため、面接カードの出来の良し悪しによって、面接の出来が左右されるほど、大事なカードになります。
面接カードで良く聞かれる質問を、目次に項目別に載せているので、見たい項目のみ読むなど、ご活用いただけると幸いです。とりあえず全部読みたい方は、そのままスクロールして読んでいただいても、もちろん構いません。
①志望動機
志望動機については極意を書いた結果、2000字超となってしまったため、別ブログに分割させていただきました。お手数をおかけしますが、以下リンクよりご覧ください。
●「【有料級】志望動機作成の極意 ほぼすべての職種に対応」
②自己PR
自己 PRの概要としてアピールした能力が、それを示すエピソードから導き出されるイメージと合致しなければ、面接官の疑念が深まってしまい、面接で不利となります。
以下に、悪い例を示します。
NG例:私の長所(強み・アピールポイント・セールスポイント)は、協調性があることです。
接客のアルバイトでは、老若男女様々なお客様の声に耳を傾け、痒い所に手が届く接客
に努めた結果、今ではアルバイトリーダーとして新人教育を任されています。
上記がダメなのは、長所の概要である「協調性」が、エピソードからは見出されないことです。
このエピソードから導き出されるイメージとしては、例えば「老若男女様々なお客様の声に耳を傾け」からは「傾聴力・コミュニケーションカ」が、「痒い所に手が届く接客」からは「広い視野・深い洞察力・行動カ」が、「アルパイトリーダーとして新人教育を任されています」からは「リーダーシップ・コミュニケーションカ」などが挙げられます。
どうしても「協調性」を推したいのならエピソードを差し替える必要があります。
逆に、エピソードを残したいのならば、エピソードの中から最も「印象深い」ものを1つに絞り、そこから概要を導き出す必要があります。
③力を入れて取り組んだこと(印象深かった経験)
苦労や困難を克服した経験については、「個人」と「チーム」の2つを書くように指示されている場合を除けば、可能な限りチームとして頑張ったことを書くことが望ましいです。
また、頑張った結果として「成果」を示す必要があります。その際、数字など客限的な指標で表現できる成果なら説得力が増します。
以下に、悪い例を示します。
NG例:私は公務員になりたくて、大学1年次より宅建・行政書士・公務員の学内講座に通い、周りが遊ぶ夏休みや春休みなどの長期休暇期間中も、高い志を忘れることなく勉強を続けました。その結果、宅建試験に合格することができ、公務員を目指す上での大きな一歩とすることができました。
上記がダメなのは、公称員を目指すためとはいえ、大学生活を資格の勉強一筋で過ごしたことが暗示されることから、他者との円滑な人間関係が精築できない(ユミュニケーシュンカに欠ける)タイプなのではとの疑念が生まれるからです。また、宅建には合格しても行政書士には合格できなかったことも暗示されている点で、成果が十分に表現できていません。
資格勉強系の話は面接官からしても興味を惹かれないことが多いので、どうしてもそれしかエピソードがない場合を除き、おすすめしません。

④短所
長所が「積極的で行動力がある」者の短所として、以下に悪い例を示します。
NG例1: 短所は、初対面の人に対して人見知りをすることです。
NG例2:短所は、相手のことを考え、自分の意見が言えなくなるところです。
NG例は短所と長所が矛盾しているため、受験者が一体どういう性格なのか、面接官に、よく分かってもらえません。
短所の記載欄に余裕があれば、短所ゆえの失敗談と、今はこのように心がけています、ということを付け加えると説得力のある文章になります。

⑤最近気になるニュース
志望先の業務内容、自分自身のやりたい仕事と少しかぶる程度で構いません。ある程度は絡めて書いておく必要があります。
記入欄が狭い場合自身の意見を書く必要はありません。面接官がご自身の意見について興味を持てば聞かれますので、その際に答えられるように準備すれば大丈夫です。
ただし、無理して媚びているような直接的なニュースや突っ込まれた際に答えられないものは避けてください。
また、政治的(政治家の不正とか裏金とか)、宗教的なものも(絶対にダメではありませんが)ご自身の面接でのやり易さを考えると避けましょう。
⑥趣味・特技
ある意味、面接試験で重要となります。
面接官も、人は変われども話す内容はいずれも同じ状態が続くので途中から苦痛になる可能性があります。そのような精神状態の中で、何か面白い話を聞いてみたいと思わせるような趣味・特技が書かれてあれば、聞いてみたくなるのが人情です。見た目とのギャップが大きいものは(女性の筋トレなど。男性の筋トレももちろん可)、興味を持ってもらえるのでお勧めです。ただし、過度にネタに走ったり、わざとらしさが見え見えなのは(ふざけているのかと思われますので)不適切です。
特に、国家公務員面接では、ネタは禁止です。
「これといった趣味がないので、どう書いたら良いですか?」と聞かれることも多いです。趣味と特技について、すぐに思い浮かぶ方は多くはないのではないでしょうか。
「趣味:読書・音楽鑑賞」は採点官からすると正直見飽きてしまっています。
以下のブログでは「趣味が全く思い浮かばない方向けの、採点官受けの良い、簡単な趣味の作り方」もご紹介していますので、お悩みの方は、趣味・特技を考える際の参考にしていただけると幸いです。
●「【目から鱗】趣味が全く思い浮かばない方向け。採点官受けの良い、簡単な趣味の作り方」
⑦作った面接カードは他人に見てもらおう
自分で作っただけだと、どうしても独りよがり的な理論になってしまったり、意味が伝わらない文章になるケースが多いです。合格可能性を上げるためにも、家族や、第三者に見てもらうことをおススメします。
下記プロフィール欄のURL先の添削サービスでは、プロによる添削だけでなく、その方に合った合格可能性アップのコツもお伝えしていますので是非ご検討ください。


著者 元国家公務員mihir0
【経歴】
某旧帝大教育学部卒業後、地方公務員として市役所にて福祉関係の部署で勤務。その後国家公務員試験に合格し、総務課(局長の秘書業務)、人事担当の部署での勤務経験があります。地方・国家合わせて公務員歴は約10年。
現在は退職し、法律関係の仕事をしながら公務員試験プロ講師として稼働中。
公務員試験小論文・ES等の添削歴は5年以上、累計700件以上の販売実績があり、サービス利用者の方から、毎年多数の合格報告をいただいています。
[プロフィール詳細・顧客評価等はこちら↓]
https://coconala.com/users/653098
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