短所は公務員試験の面接でよく聞かれる質問の1つです。
「短所ってどう伝えれば良いのだろう……」「この短所は伝えても良い短所なのか……?」と悩む人も多いのではないでしょうか。
実は、公務員試験の面接では好まれる短所、好まれない短所が存在します!!
短所についての回答は前もって対策することができます。
この記事では、元公務員で人事経験のある筆者が、公務員試験の面接では好まれる短所の特徴や、公務員試験向け短所一覧を解説します。
短所の伝え方で悩んでいる人の解決の糸口になるかと思いますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
公務員試験向け短所一覧の前に、「これを抑えないと面接で落ちる!採用担当者が短所の回答で注目している2つのポイント」を解説します。

①ポイント1 長所や自己PRと齟齬がないか確認するため
面接官は受験者が事前に回答を考えてきていることや、面接対策をしていることは既に知っています。
そして、事前に回答を考えてきている人にありがちなミスをするポイントも知っています。
その良くあるミスが、「短所が自己PR(もしくは長所)と矛盾している」ということです。
例えば、自己PRで行動力をアピールしているのに短所で「一人で抱え込んでしまう」「決断が遅い」と書かれていると矛盾が生じます。
面接官はこのような矛盾はすかさず発見し、その矛盾を突くような質問を受験者にしてきます。
そのような鋭い質問をされてしまうと受験生が上手く答えることはほぼ不可能であるため、そもそも鋭い質問をさせないようにする必要があります。
そのため、下記の短所一覧からご自身の短所を選ぶ際は、長所や自己PRなどと矛盾がないものを選ぶようにしてください。
②ポイント2 短所が公務の仕事とマッチするか見極めるため
採用担当者は、受験生の短所が公務とマッチするかどうかもチェックしています。
なぜなら、短所が実際の仕事やその市役所の求める人材と合わないとミスマッチが起こり、早期退職につながってしまうからです。
市役所や県庁など公務員と言えば「言われたことをやればよい」という風潮がありますが、近年の市役所では財政難ということもあり積極的に自ら動ける人材を求めていることも多いです。
受験先の市役所や県庁が求める人材像については採用HPにのっていることが多いので、まずはそちらで確認しましょう。
ご自身のキャラクターを無理に求める人材像に合わせる必要はありませんが(無理に合わせると面接でボロが出てすぐにばれます)、少なくとも矛盾だけはしないようにしましょう。
たとえば、その市役所の求める人材が「コミュニケーションを積極的に取れる人」と明記されている場合、「短所はコミュニケーションが苦手なところです」と言ってしまったりすれば、面接官は「なぜうちを受けたのだろう」「自治体分析が足りていない」とミスマッチであると判断してしまうでしょう。

③短所を選ぶにあたって、考え方のコツ
面接官が短所を聞くときは、その短所のもととなったエピソードや、「その短所を克服するためにどんなことをしているのか」も聞かれることが多いです。
そのため、その短所のもととなったエピソードも同時に用意しておく必要があります。
社会人の方であれば仕事での失敗エピソード、学生の方であればアルバイトや、サークル、学業(ゼミなど)で失敗エピソードを探すと良いでしょう。
社会人の方が仕事以外で失敗エピソードを話してしまうと、面接官から「この受験者は仕事にそんなに打ち込んでないのかな」と思われる可能性があります。
そのため、社会人の方であれば仕事(アルバイト経験しかない方はアルバイト経験でもOK)の話から失敗エピソードを探すようにしてください。
④公務員試験で受けの良い短所一覧
おまたせいたしました!

公務員試験の面接官に受けが良い短所一覧は以下の通りです。
「短所を克服するために何をしているか」では「優先順位をつける」が割と使い勝手が良いかと思います。ぜひ使ってください!
④-1短所は心配性なところです。迅速さが求められる書類作成の際に、何度も書類を見直したりして、時間がかかってしまった経験がありました。現在では、行うべきことに優先順位をつけて、効率よく進められるように心がけています。
④-2私の短所は、完璧主義なところです。依頼された仕事を100点の状態にしなくてはいけないという意識が働き、期待以上に仕上げてしまう結果、時間がかかってしまうことが多々ありました。自分が完璧主義だと認識してからは、思考を変え、スピードを意識して業務に取り組んでいます。現職では上司に事前に相談したうえで、成果物を100点目指して1週間で仕上げる代わりに、50点ぐらいの成果物を2日で提出して上司にフィードバックしてもらい、修正を加え、最終的に100点近くを目指すようにしています。
④-3 私の短所は、時に仕事に没頭しすぎてしまうことです。特に、同僚や後輩が私に声をかけづらいと感じることがあるとのフィードバックを受け取りました。
これを受けて、仕事の合間に意識的にコミュニケーションを取る時間を設けるようになりました。小まめな雑談やチーム内での意見交換を通じて、職場のコミュニケーションを向上させるよう努めています。
④-4私の短所は、人に気を遣いすぎ、何でも引き受けてしまうことです。
自身の短所で周りに迷惑を掛けないように、物事に優先順位を付けて対応するように心がけています。
受けの良い短所の共通点
上記のどの短所も、「一生懸命仕事をするうえでやむを得ず出てしまうもの」「改善の余地がある」「致命的ではない」が共通しています。
この3点を抑えていれば上記の短所以外でも全然良い短所になりますので、上記の短所以外の短所が思い浮かんだ際の参考にしてください。
⑤受けの悪い短所
その1「コミュニケーションが苦手」
その2「人の話を聞くのが苦手」
その3「協力作業が苦手」
受けの悪い短所の共通点
上記のどの短所も「改善にかなりの時間と苦労を要する」「改善の余地が少ない」「致命的」が共通しています。
このように面接官に思われてしまうと、どれだけ長所や自己PRが良かったとしても挽回が難しくなるため、このような短所は書くのを避けましょう。
⑥まとめ
以上公務員試験における面接官受けが良い短所を紹介しました。
このブログでは短所以外にも公務員試験に特化したES、面接カードの書き方も紹介していますので、良かったら他の記事もチェックしてみてくださいね。


著者 元国家公務員mihir0
【経歴】
某旧帝大教育学部卒業後、地方公務員として市役所にて福祉関係の部署で勤務。その後国家公務員試験に合格し、総務課(局長の秘書業務)、人事担当の部署での勤務経験があります。地方・国家合わせて公務員歴は約10年。
現在は退職し、法律関係の仕事をしながら公務員試験プロ講師として稼働中。
公務員試験小論文・ES等の添削歴は5年以上、累計700件以上の販売実績があり、サービス利用者の方から、毎年多数の合格報告をいただいています。
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