「面接で良くある質問は把握したから、答え方が知りたい」
「面接での良い答え方、悪い答え方を知りたい」
という方のために、
今回は、面接官目線を把握している、元公務員(元人事担当)の筆者が、面接試験の本質を突きながら模範解答例を説明していきます。
OK例、NG例もそれぞれ紹介していきますので、これを読めば、他の受験生がやりがちな失敗を避けながら、合格する面接回答作成が可能です。
それでは面接で良くある質問ごとに、解説していきますので、順番に読んでいただいても良いですし、目次をみていただいて気になる箇所のみ目次から飛んで読むこともできますので、適宜ご活用ください。

①大前提として「話が長いと落ちる」
面接官から、「話が長い」と思われると、不合格となる可能性が格段に上がってしまいます。
人事で勤務していた時に、面接試験で、特に志望動機や自己PRを聞かれたときに一度にすべてを話す方が少なからずいらっしゃったのですが、話が長くなるので、面接官からの評価は低くなってしまう方が多かったです。
一度に話す時間が1分を超えると「話が長い」と思われるため、一度に話す時間は30秒から1分程度におさめておきましょう。
特に志望動機や自己PRでは一度にすべてを話すことはできませんが、言いたいことを全て話せなかったとしても、そもそも面接官が話の続きが気になれば質問をされるので、
簡潔に答えて→質問を待つ
というほうが面接の評価は上がります。
この、面接官からの質問に答え、話の続きを質問され、それに答え、の繰り返しが面接での会話のキャッチボールとなり、コミュニケーションということになりますので、焦らず落ち着いて話しましょう。
人が一分間に話すことができる文字数は多くても300文字程度と言われています。そのため、面接で回答する原稿は一つの質問に対し、多くても300文字以内に収めるようにしましょう。
一度の回答は30秒から45秒ほどが理想であるため、できれば150字から200字程度に収められると理想です。

②志望動機に対する模範回答例
OK例(地方公務員)大学の授業や教育ボランティアをきっかけに子育て支援に興味を持ち、特に子育て家庭の孤立問題について取り組みたいと考えるようになりました。〇〇市では「〇〇」や「〇〇」をはじめとした子育て支援に積極的に取り組んでおり、大学やボランティアで学んだ知識、経験や自身の長所を活かして貢献したいと思い志望しました。
NG例(地方公務員)
生まれ育った〇〇市・県にて、市民・県民のために働くことで、ふるさとに恩返しをし
たいと考え志望しました。
OK例のポイント

①ご自身の経験が含まれている
②受けたい市町村ならではの政策が盛り込まれている
③志望動機と①②がリンクしている
②については、例えば「待機児童削減政策」など、どの市町村でもやっていそうなことを取り上げてしまうと、面接で「それって多くの市町村でやっているので、うちじゃなくてもできるよね?」と言われてしまいます。
そのため、受験する市町村のHPで「受けたい市町村ならではの政策」を探す必要があります。
ちょっと大変ですが、これができるだけでも他の受験生に差をつけることができ、合格に近づきます。
NG例のポイント

①誰にでも言えそうな内容である
これにつきます。「生まれ育った〇〇市」は他の受験生も大体同じ出身地ですし、「生まれ育った〇〇市」というのはそれ単体では志望動機とは言えません。
面接官からしても、「生まれ育った〇〇市」単体で志望動機にしてくる受験者を何人も見てきており、正直見飽きている面接官も少なくありません。
よほど強い地元エピソードがあれば、OK例の通り「ご自身の経験」として書けるため、「生まれ育った〇〇市」という方向性で書いても構いませんが、そうでなければ避けたほうが無難でしょう。
③自己PRに対する模範回答例
OK例
私の強みは、課題を見つけ行動に移せる事です。
これまで、○○のアルバイトにて、リーダーとして働く中で、教育体制に課題を感じ、マニュアルの更新に取り組みました。日ごろの接客で得られたお客様の声や、ミーティングで上がった意見、ホールとキッチンとの連携強化のための取り組み、などを盛り込み、新マニュアルを作成しました。その結果、店舗の売り上げが前年比○パーセントアップとなりました。採用されましたら、きめ細やかな市民対応、および市民対応で感じた課題を課題解決につなげることで組織に貢献したいと考えております。
大学生の方だと、アルバイト、サークル、ゼミでの経験から頑張ったエピソードを抜き出して、そのエピソードから作成する方が大半です。
社会人の方であれば、仕事のエピソードで作成する方が大半です。
自己PRは、頑張った結果として「成果」を示す必要があります。
その際、数字など客限的な指標で表現できる成果であると説得力が増すので、数字を入れると良いでしょう。
また、採用されたら頑張った経験をどのように活かしたいか、についても最後のほうにさらりと言えるとなお良いでしょう。
NG例:私は公務員になりたくて、大学1年次より宅建・行政書士・公務員の学内講座に通い、周りが遊ぶ夏休みや春休みなどの長期休暇期間中も、高い志を忘れることなく勉強を続けました。その結果、宅建試験に合格することができ、公務員を目指す上での大きな一歩とすることができました。
上記がダメなのは、公称員を目指すためとはいえ、大学生活を資格の勉強一筋で過ごし
たことが暗示されることから、他者との関わりが面接官から見えてこないため、面接官からして魅力を感じにくい可能性が高いです。
また、宅建には合格しても行政書士には合格できなかったことも暗示されている点で、成果が十分に表現できていません。
資格勉強系の話は面接官からしても興味を惹かれないことが多いので、どうしてもそれしかエピソードがない場合を除き、おすすめしません。

④ストレス解消法
ストレス耐性を見るために、この手の質問は結構多いです。
趣味と絡めて答えると、趣味に話が移りやすくなり、その後の面接がやりやすくなるのでお勧めです。
OK例
趣味であるランニングをすることです。好きな事に集中することで、心のモヤモヤが晴れたような感覚になるため、定期的にランニングをしています。
このように趣味に繋げると、その後の質問では「ランニングはどれくらいの頻度でやっていますか」など、自分が答えやすい、趣味に関する質問に繋げることができます。
合格された方には「寝ることです」と回答した方もいらっしゃいます。素直で良いと思います。
NG例
スマホでゲームをすることです。
スマホゲーム、だと面接官からしてもその後の話の発展に繋がらないのと、興味をそそられないのでお勧めしません。
⑤長所・短所
長所はすらすら言える方が多いので、短所について絞って説明していきます。
OK例「短所は、慎重すぎるところです。」「考える前に行動してしまうところです」
NG例「短所は人見知りをすることです。」「短所は、コミュニケーションが苦手なところです。」
「人見知り」「コミュニケーションが苦手」であったとしても、就職試験でそれをはっきりと言われてしまったら面接官としても採用しにくいです。OK例のように別の表現にするなどの工夫をしましょう。
⑥作った原稿は第三者に見てもらおう

自分で作っただけだと、どうしても独りよがり的な回答になってしまったり、面接官に意味や熱意が伝わらないケースが多いです。合格可能性を上げるためにも、家族や、第三者に見てもらうことをおススメします。
下記プロフィール欄のURL先の添削サービスでは、プロによる添削だけでなく、その方に合った合格可能性アップのコツもお伝えしていますので是非ご検討ください。

著者 元国家公務員mihir0
【経歴】
某旧帝大教育学部卒業後、地方公務員として市役所にて福祉関係の部署で勤務。その後国家公務員試験に合格し、総務課(局長の秘書業務)、人事担当の部署での勤務経験があります。地方・国家合わせて公務員歴は約10年。
現在は退職し、法律関係の仕事をしながら公務員試験プロ講師として稼働中。
公務員試験小論文・ES等の添削歴は5年以上、累計700件以上の販売実績があり、サービス利用者の方から、毎年多数の合格報告をいただいています。
[プロフィール詳細・顧客評価等はこちら↓]
https://coconala.com/users/653098
コメント