一次試験を通過し、面接前の方から
「志望動機が固まっていないから面接が不安」
「面接で志望動機を深堀されたら耐えられるか心配」
という相談を毎年受けます。

これに対する回答としては、
「自分の経験(エピソード)」と、「受験先の市町村で自分が何をしたいのか」の2つを、自分の口で具体的に説明できるようになれば、深堀質問にも十分耐えられます。
この記事では、5年以上公務員プロ講師として活動し、合格実績多数の筆者が、面接官側からみた深堀質問の本質と、深堀質問に十分耐えるための具体的準備の仕方についてお伝えします。
これを見れば、深堀質問を恐れることなく、上手く味方に付けられるようになり、合格への近道となります。
①深堀質問の本質を制する者は面接試験を制する
圧迫面接を除けば、面接官は受験者のことを良く知りたいから、深く質問をしたいと思うのです。
意地悪しようと深堀質問をするわけではないので、そこは頭に入れておきましょう。
- ①受験者が面接官からの質問に1回答える。(1分以上話してはダメ)
- ②面接官が話の続きを質問したり、受験者の回答の中で気になるところを詳しく聞く
- ③受験者がそれに答える
この繰り返しが面接での会話のキャッチボールとなり、コミュニケーションということになります。
この、会話のキャッチボールができる受験生だと、面接官に判断されると合格へかなり近づきます。
受験生側としても、深堀は「会話のキャッチボールができるアピール」の手段として利用する気持ちを持って、深堀を恐れず、下記の通り適切に対策をしていきましょう。

②具体的準備STEP1 「働きたい部署」を決める
面接試験ではごく一部の例外(面接カードの内容や第一印象等、何らかの理由によりほぼ合格と判断される場合など)を除き志望動機は必ず聞かれます。
志望動機を書く上で気をつける点は、抽象的ではダメで、NG例のように、誰でもどこでも通用しそうな内容であってはいけないことです。けれども、この点をどうしても理解できない受験生が少なくないのが現状です。
NG例
生まれ育った〇〇市・県にて、市民・県民のために働くことで、ふるさとに恩返しをし
たいと考え志望しました。
特に、地方公務員の仕事は多岐にわたるため国家公務員とは異なり、志望動機の中で「働きたい部署」を示さなければ、志望動機が抽象的となります。そのため「働きたい部署」を示しておく必要があります。なお、部署は「役所名 組織」で検索すれば、ヒットします。

「働きたい部署」は面接カードやESに文字数の都合上書けなかった場合は、面接で話すことになりますので、どの部署で働きたいのか調べておきましょう。
どの部署で働きたいかが決まったらSTEP2へ進みましょう。
「誰でもどこでも通用しそうな内容」にならないためには、志望動機の中に「自分の経験」を入れる必要があります。
経験がないから書けないという方は、説明会に行きましょう。
「公務員試験を検討して初めてこの志望先を知った。説明会に参加して詳しく知るうちに魅力を感じた」と言う方向性で書くと、「説明会に行った」という経験があるため、書きやすいです。
③具体的準備STEP2
次に働きたい部署が確定すれば、その部署でどのような施策を行っているのか知っているかと聞かれる可能性が高いです。そのため、その部署ですでに実施している、または近々実施する施策(政策)の中から、志望動機にもつながる「興味関心のあるもの」を1つ(以上)探してください。
面接時の話の流れの中では「その部署でどのような施策を行いたいのか」と聞かれる可能並が高いです。
自分なりの施策を用意しようとする方がたまにいますが、受験生の段階で斬新なアイデアが思い浮かぶことはまずありえません。
そのため、他の自治体等で実施していて当該自治体では実施していないものを提案してください。
そのため、面接日までは定期的に新聞・雑誌・インターネット等を通じて情報収集を行いましょう。

④STEP3深堀質問を考える
深堀質問は、冒頭で説明した通り、
1-2面接官が話の続きを質問したり、受験者の回答の中で気になるところを詳しく聞く
1-3受験者がそれに答える
の繰り返しです。
そのため、「志望動機について聞かれたら答える回答」を300字以内(理想は200字程度)でまず作ります。
300字以内というのはこれ以上長いと、面接官に「話が長い」と思われて、不合格に一気に近づくからです。
「1回目の回答の中で、ここについて聞かれたら、これを回答する」「1回目の回答の中で、ここについて聞かれたら、これを回答する」というように場合分けする感じで、自分で聞かれる箇所を決めて、それに対しての回答を作成すると、手順を追っているので、作りやすいです。
こんな感じで1回目の回答について、いろんな方向から、「1回目の回答の中で、ここについて聞かれたら、これを回答する」を考えておくだけで、深堀対策ができます。
余裕がある方は、「2回目の回答の中で、ここについて聞かれたら、これを回答する」を考えておくと完璧でしょう。

④作った志望理由は他人に見てもらおう
SPEP3についてはじっくり取り組む必要があるため、時間がない方や、自分では上手く考えられない方向けに、ココナラではプロが深堀対策を行うサービスがあります。
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著者 元国家公務員mihir0
【経歴】
某旧帝大教育学部卒業後、地方公務員として市役所にて福祉関係の部署で勤務。その後国家公務員試験に合格し、総務課(局長の秘書業務)、人事担当の部署での勤務経験があります。地方・国家合わせて公務員歴は約10年。
現在は退職し、法律関係の仕事をしながら公務員試験プロ講師として稼働中。
公務員試験小論文・ES等の添削歴は5年以上、累計700件以上の販売実績があり、サービス利用者の方から、毎年多数の合格報告をいただいています。
[プロフィール詳細・顧客評価等はこちら↓]
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